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August 29, 2005

一人も残さず連れ帰れ!

  週末に映画でも楽しもうかと、DVDを1枚買ってきました。1965年作品の「キスカ」という1本です。

  北太平洋にアリューシャン列島があり、そのなかにキスカ島があります。小さな島ではありますが米国領です。そしてかつてこの米国領の島が1年間にわたって他国によって占領されていたことがありました。

  太平洋戦争を描いた映画は星の数ほどありますが、「キスカ」はこのキスカ島からの撤収ケ号作戦を描いたもので、あまり悲壮感無く鑑賞できる作品です。戦史によれば、これは第5艦隊第1水雷戦隊が昭和18年7月に実施した作戦で、その骨子は「アメリカ海軍に見つからないように島に近づき、目立たないように短時間で5200名の部隊を揚収、ばれないように日本に帰ってくる」というものでした。
  当時はこの島の周りを戦艦2隻を含む有力な艦隊が遊弋しており、航空機の哨戒も行われていたり潜水艦も監視していたりで作戦の成功はおぼつかないとも思われていたのですが、結論から申し上げますと天晴れこの作戦はその骨子をことごとく達成して大成功のうちに終わったのでした。

  映画は木村司令官を三船敏郎、司令長官を山村聡が各々演じています。よく見るとハヤタ隊員やイデ隊員も出てきます。ストーリーもやや脚色されている部分が無いとはいえませんが、なかなかエンターテイメントの戦争映画としてはまとまっていると思います。

  史実のほうは映画に比べるとやはり中央と艦隊、艦隊司令部と実施部隊とのあいだで相当厳しいやり取りがあったようです。できるできんもあったでしょうし、失敗したときのことを考えると責任の所在もどうなるか、ということもあったことと思います。

  が、史実映画共通して木村提督(映画では大村提督)の指揮ぶりやリーダーシップが印象に残りました。シャキシャキッとした切れもん風情ではないですが、作戦中沈着冷静で決して猪突猛進することなく作戦指導をした点、インパクトがありました。リーダーはやはりカッカしたらだめですね。現場は火事場騒ぎになっていても首脳部は芒洋とすることも大事であると思いました。まあ、映画は天下のミフネですしね。

戦史のことなので無理があるかも知れませんが「プロジェクトX」で取り上げてもいいかもね。

「その島は全滅の危機に瀕していた・・・・・」
「救出することが決まった・・・・」
「しかし、その島は敵艦隊に包囲されている・・・」
「指揮官が南方から呼ばれた・・・」
「最大の味方は霧・・・・」

「その島の名はキスカ。正真正銘のアメリカ領だった・・・」


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Comments

>プロジェクトX版キスカ

ああっ!それ見たいなぁ!(w

Posted by: みほり | September 02, 2005 at 07:12 AM

>みほりさん

見たいですよね~。
惜しむらくはゲストとしてお招きすべき多くの方々がご高齢、もしくは鬼籍に入られてしまっておられる、ってことですかな。

「そのとき歴史は動いた」なら可能性がありますね。ゲストは多分半藤さんか阿川さんでしょう。

Posted by: マリゾ提督 | September 03, 2005 at 09:30 AM

この映画は、「ワシはキスカから脱出に成功した5000人のひとりじゃっっ!」・・・と、生前言っていた父と子供の頃一緒に見た記憶があります。その父も21年前に鬼籍に入りましたがあれは多分息子に対するハッタリやったんやろなぁ。

Posted by: ハバネロスキン | September 04, 2005 at 08:53 AM

>スキンちゃん

なんか、父君は大変な経験の持ち主だったんですね!お話を伺いたかったものです。

Posted by: マリゾ提督 | September 11, 2005 at 03:39 PM

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